2019年01月22日

天の声を放ちて

 
たよりなき
 
こころの揺れを
 
ささへしは
 
百年(ももとせ)はるか
 
和歌の女神よ
 
2019.1.22 
 
 
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『与謝野夫人晶子先生を弔ふ』
 
 五月の薔薇匂ふ時
 
 夫人ゆきたまふ。
 
 夫人この世に来りたまひて
 
 日本に新しき歌うまれ、
 
 その歌世界にたぐひなきひびきあり
 
 らうたくあつくかぐはしく
 
 つよくおもく丈ながく
 
 艶にしてなやましく
 
 はるかにして遠く
 
 殆ど天の声を放ちて
 
 人間界に未曾有の因陀羅網を顕現す。
 
 壮麗きはまり無く
 
 日本の詩歌ためにかがやく。
 
 夫人一生美に貫く。
 
 火の燃ゆる如くさかんに
 
 水のゆくごとくとどまらず、
 
 夫人おんみづからめでさせ給ひし
 
 五月の薔薇匂ふ時
 
 夫人しづかに眠り給ふ。
 
 
 高村光太郎
 
 

◆ 次回は 1/27(日)
「やまとことは」を味わうクラス
 



posted by 千晴 at 00:00 | Comment(0) | 和歌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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