2018年10月19日

ペチカレポ:「詩」、その願い

今回の「おはなしペチカ」の後半は、
『舟』の作者である詩人・稲尾教彦さんによる
小さな朗読会でした。


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最初にまず
語りの演出・指導を担ってくれた諏訪耕志と
稲尾さんとわたしの三人で
アフタートークをさせていただいてから
 

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稲尾さんが用意された詩たちの一篇を
足利智子さんのライアーの響きとともに
 
参加者全員で声に出すのでした。
 

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その中には『舟』からの抜粋もあり、また
想芸館オーナー・奥田英明さんの詩もありました。
 
 
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わたしにとっては
「朗読会」というもの自体も初めてでしたが
 
 
先ほど語り手であった自分が語った作品を
 
今度は聴き手であった方々から
次々と聴かせていただくという体験は
 
とても新鮮で、
かつ深い作用を感じたのでした。
 

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それはそれは豊かで
素晴らしい体験でした。
 
 
今回は時間の都合上、
参加者の皆さんが語る時間は持てなかったのですが
 
「自己紹介」ならぬ
「詩己紹介」といえるほどに
 
詩というものの朗読をとおして
 
お一人おひとりの魂の深いところが
ありありと表出していたのです。
 
それは声だけでなく
仕草や表情、佇まいからも溢れていて
 
その存在の尊さと美しさに
 
思いがけず、
何度も涙をぬぐってしまいました。
 
 
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「詩」とは
人が声に出してくれること
そうやってこの世に受肉することを
深く願い、求めている・・

 
 
今回のペチカを通して
そんな想いを強くしたのでした。
 
「物語」とちがうのは
 
魂の根源的な願いや叫び
人の内奥に秘められた想いのエッセンスが
凝縮されたことばであること。
 
 
それを人が声に出し
この世に受肉させるとき
 
詩とともに
 
語り手にも、聴き手にも
ある種のカタルシス(浄化)が起こるのかもしれません。
 

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詩人・稲尾教彦さんをとおして
 
「詩」という世界の奥深さ、素晴らしさへと
導いていただいたのでした。
 
 
 
写真: 山本 美紀子さん



● 次回は 10/28(日)
大阪 「日本の言靈を味わうクラス」





posted by 千晴 at 11:39 | Comment(0) | 公演レポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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