2017年12月05日

「聴く を味わい尽くす」

「秋のおはなしペチカ」にお越しいただいた
なおみ n mさんが感想を綴ってくださいましたので
ご紹介させていただきます☆
 
〜〜〜
 
もう10日も経ってしまいましたが、
大阪帝塚山・ことばの家で行われた言語造形公演
「秋のおはなしペチカ〜ミヒャエル・エンデの
贈りもの〜」を観てきました。
 
大好きな『モモ』中心のプログラムと
お聞きして、ぜひとも足を運びたかった。
 
『モモ』は、人の話を聴く天才である
女の子・モモたちの暮らす世界に、
人の心と生活を合理的に合理的にしようとする
「時間泥棒」がやってきて、
モモがそれに立ち向かうという話なのだけれど
 
舞台にするのに言語造形ほどぴったりの方法は
ないように思いました。
 

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言語造形というのは
私はきちんと説明出来る自信がないのですが

ひとのたからである「ことば」そのものが
魂をもち、空間に放たれる・・・という行為?
なのかな。
 
演ずる人の個性や「感情をこめたせりふまわし」
などは抑えられる点で、よく知られるお芝居の
かたちとは異なるかもしれません。
 
しかしその分
おはなしの世界や、ことばそのものの力が
ダイレクトに伝わってきます。
 

DSC03857.jpg

 
今回の公演で
私はあまりに強く心を動かされて、
翌日は自分のことばで何かをoutputすることが
なかなか出来ませんでした。
 
映画や演劇の舞台ではいつも
そのようになりがちなのだけれど、
今回みた言語造形でも。
 
それは嬉しい衝撃でした。
 
その次の日、
彼女もまた、言語造形をする人である友人に
感激を伝えてみて、
 
「なおちゃんは、聴く を堪能してきたんだね」
 
とコメントしてもらい、
 
「ああそういうことか」と納得したのでした。
 
  
そして10日たってようやく、
こうして感想を書いています。
 
 
ことばの家は
言語造形家の諏訪先生が主催されるアトリエで
奥様の千晴さんと2人のお嬢さんの夏木さん、
かさねさんもご一緒に、
ご一家で活動をされています。
今回は千晴さん、夏木さん、かさねさんの出演。
 
 
かさねさん、夏木さんの
その年齢でしか出せない清々しさ、
かみさまからの贈り物そのもののような
声の響きとたたずまい。
 
そして
千晴さんの「魔法の鏡」(モモのなかでジジの語る劇中劇のようなもの)は、
ただただ圧巻でした。
 
もちろん本で読んでも、
おもしろいお話ではあるのだけれど、
音と魂をもつことばで
同じお話を耳にすることの感激は
計り知れません。
 
夜空に浮かぶ魔法の鏡と
そこに写るモモ姫の姿まで
くっきりと目に浮かぶよう。
 
千晴さんの語りはなんと40分にも及び、
そのスケールにも圧倒されたのでした。
 
 
聴く、を味わい尽くした1時間半あまり。
 
モモを最初に読んだときから変わらない、
「ひとのおはなしをほんとうに聴けるひとになりたい」という夢が、
新たに心を占めた1日となりました。
 
いつもいつもバタバタしがちな自分を省みて、
またモモを読み返そうと思いました。
 
〜〜〜
 
 
こうして少しの時間を経てから
 
内側に生まれ、変容してゆくもの、
なかなかことばにならなかったものを
綴ってくださること。
 
ほんとうに有難く、感謝が溢れます。
 
なおみさん
ペチカの空間をご一緒くださって
ほんとうにありがとうございました!
 
 
IMGP0871.JPG


● 次回は 12/9(日) 
「丹生都比売・言語造形クラス」

●12/25(月)
ことばの家クリスマス公演「キリスト生誕劇 2017」






posted by 千晴 at 16:01 | Comment(0) | 公演レポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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