今回はとくに多くの面で
娘たちの成長に驚かされつつ
わたし自身もそれに
大きく支えられたのでした。
元氣で明るく前向きで
語りが大好きな次女の姿にはいつも励まされ
その声は魂を洗い流してくれました。

思春期の入り口に立っている長女は
いくつもの内なる試練を乗り越えながらも
これまでにはなかった「意志」を自ら立ち上げ
稽古も準備も、主体的に関わるその姿から
たくさんの勇氣を与えてくれました。

毎日の生活のなかで
三人で共にワクワクしながら
プログラムを考えたり
絵に描いてみたり
わたしの稽古にも付き合って
アドバイスをくれたり。
まさしく一人のアーティストとして
「おはなしペチカ」という芸術の創造を
共に担ってくれたのでした。

当日の朝、
まだリハーサルが始まる前のひととき
二階の稽古場から
自主練をしている二人の声が響いてきました。
間奏は聴く側が
自由に楽器を奏でつつ
互いの作品に耳を傾け合っている・・
ときおり楽しそうな笑いも混じる
その二人の透きとおる声を聴いていたら
ふと、直観したのです。
「ああ、わたしたち四人はきっと
古代にもこうやって
芝居をやっていたのだわ」
『芝居小屋』ということばが
何度もこころに浮かび上がってきました。
そう、こじんまりした芝居小屋で
かつてもこのような創造に取り組んでいた
わたしたちはきっと
いま、この時代の日本で
ふたたびそれを実現しようと約束をして
「ことばの家」に集合したんだ・・・
とても深くて懐かしい想いに満たされながら
「秋のおはなしペチカ」を迎えたのでした。

会を重ねるごとに
確実にファンも増やしている
このクリエイティブな二人の語り部に
こころから感謝しています。
撮影 : 山本美紀子
● 次回は 12/9(日)
「丹生都比売・言語造形クラス」
●12/25(月)
ことばの家クリスマス公演「キリスト生誕劇 2017」
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