2016年04月08日

一葉がもたらしてくれたもの


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約一年という歳月をかけ
『十三夜』という一つの作品を通して
 
樋口一葉が、その精神が、与えてくだった賜物は
いかに大きなものであったのかということを
 
神奈川で二度目の公演を終えて一週間近く経った今
ひしひしと感じています。
 
人と人とのすれ違い 
思いやりの入れ違い 
悲しさ、苦しさ、やりきれなさ
 
作品に描かれたそんな「想い」が、当日あの場にいるすべての人の内から
浮かび上がってくるようでした。
 

そして、その果てに私に訪れたものは、
ある大きな「檻」からの解放でした。
 
生まれて初めてその檻の存在に気付き、
私はついにそこから外へ出ることができたのです。
 
出た瞬間、見事なまでに
それまで檻中で抱いていたすべての苦しみから解放されました。
 
ああ、長かった。
なんて長い間、私は不自由だったのだろう。
 
   
この解放という恩寵をもたらしてくれたのが、
自らもその檻によって苦しみ抜き、若くしてこの世を去った
樋口一葉だったのです。
  

一葉さん、
あなたが命懸けで綴られたこの作品に
一つひとつのことばたちに
全身全霊を捧げられたこの一年に感謝いたします。
 
 
そして、この神奈川公演を支えてくださったすべての方に
寒いなか足を運び、空間を共に創りあげてくださった皆さまに
 
こころの底から、ありがとうございました。


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posted by 千晴 at 16:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | 言語造形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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