2006年03月23日

ただこの一日を

人が生きて、描き、練り、暮らしを良くする芸術ほど、栄光ある芸術はないでしょう。
日々の暮らしの質を高めることこそ、最高の芸術です。
誰もが自分の暮らしを、細部まで高揚した真に価値ある朝の時間をもって熟考し、
勇気を出して良き暮らしを作り上げるのです。
私たちは、身に付けた限られた知識をすぐに使い果たすでしょう。
進めなくなる時もあるでしょう。
その時、どう進めばよいかは、信託が伝えてくれるでしょう。

私が森に行って暮らそうと心に決めたのは、
暮らしを作るもとの事実と真正面から向き合いたいと心から望んだからでした。

それら無限の時、場所、そして機会のすべては、
今、私たちが生きる目の前にあり、目の前で起きています。
神も今、きらきらと輝いています。
あらゆる時代と比べて、今を越えて偉大であったことはありません。
私たちは、身近な真実を雨あられとかぶり、受け止め、
美しさと気高さを確かに感知できます。
宇宙は、私たちの問いに素直に答えます。
私たちが真実を問う旅をゆっくり楽しみ、あるいは大急ぎで進むためのレールは
敷かれています。

日々を、自然と同じように着実に進めばいいはずです。
朝は早く起きて食事はとらないか、とるのならゆっくり楽しみ、
穏やかに、あわてずに過ごしましょう。
仲間がやってくれば悠々と迎え、去るなら送り、
何事かを伝える鐘の音や子どもの泣き声が聞こえたら、
早とちりせずに聞いていましょう。

ただこの一日を、素晴らしい日にしようと、心に決めておけばいいのです。


                    「ウォールデン森の生活」 H・D・ソロー / 今泉吉晴訳
posted by 千晴 at 21:59 | Comment(4) | TrackBack(0) | 響いた言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
息子と一緒に寝てしまって、こんな夜中に目を覚ましてしまいました。。

この日記、勝手に私へのメッセージだと受け取りました。
私は単に自然に囲まれた場所で暮らしたくて田舎に移住しただけだったけど、ほんとは「暮らしを作るものとの事実と真正面から向き合い」たかったのかもしれない。
私が「自分に自信がない」のはこの事実を知らなかったからなんじゃないかと思うんです。
例えば、冬には枯れていた梅の木に芽がつき、ふくらみ、花が咲き、人は花を楽しみ、花はやがて散り、実をつけ、その実をいただいて、干し、塩につけ、梅干ができあがる、実が落ちた梅の木は葉をつけ、やがて散るということを知らなかった(気づいていなかった)から。

田舎のおばちゃんおじちゃんたちがごく当たり前のようにやっている暮らし、「日々を自然と同じように着実に進んで」いく暮らし、私もそんな風に暮らしたい。
何でも簡単に手に入る今の時代には難しくなってしまたけれど、自然のようにゆっくりとした暮らしを、ゆったりとした心で楽しみたいな。
Posted by つぶ子♪ at 2006年03月24日 03:17
そう、実は、つぶ子♪さんに改めて出会って、少しづつブログを読ませていただいて、
その生き方が、私の求めているそれに近いように感じ、ときめいて、習いたくて、
ふと、大好きで書き留めておいたソローの一節を思い出したのでした。(^^*)

私も、たとえば何か人前で目立つようなことをやってみるよりも、
“「日々を自然と同じように着実に進んで」いく暮らし”に惹かれます。
つぶ子♪さんの暮らしは、そんな私に、とってもチカラをくれたんですよ。
この出会いに、こころから感謝しています。

Posted by 千晴 at 2006年03月24日 09:42
「ただこの一日を、素晴らしい日にしようと、心に決めておけばいいのです」

この言葉がとっても心にひびきました
将来のことを考えて不安になったり心配したりすることの多い私。

でもこの一日をすばらしくすることを重ねていくことが将来をつくっていくのですものね。花のように、木のように、毎日を淡々と、その日すべきことを美しく為しながら、生きていきたいものだと思いました。

私もささやかながらブログを綴っているのですが、リンクさせて頂いてもいいですか?
Posted by みどりのゆび123 at 2006年03月28日 20:07
みどりのゆび123さん、はじめまして。
コメント嬉しいです。

この最後の一行に、私もいつも気付かされ、励まされ、勇気付けられています。
「将来」は、ただただ「今」の積み重ねなんだってことを私も忘れないようにしたいです。

リンク、どうもありがとうございます♪
みどりのゆび123さんのブログも少しづつ、丁寧に読ませていただきますね☆
これからもどうぞよろしくお願いいたします。


Posted by 千晴 at 2006年03月29日 11:24
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