2006年03月18日

「しゃべることについて」

しゃべることについてお話を、とある学者が言った。
彼は答えて言った。
心が平和でなくなったとき
あなたがたはしゃべる。
心の孤独に耐えられなくなったとき
あなたがたは唇に生き
音は気散じと慰みになる。
おしゃべりの多くの中で
思考(かんがえ)は半ば殺される。
思考は空間(スペース)を必要とする鳥だから、
ことばの籠の中では羽をひろげるだけで
飛び立つことができない。

ひとりで居るのを恐れて
話好きの人を探し求める者がある。
ひとりで黙っていると、裸の自己が見えるから
それを逃げたいと思うのだ。
ある者は自分でもわからずに、
知識も予感もなく話しているうちに、
ある真理をあきらかにすることがある。
かと思うと、うちに真理を抱きながら
ことばで告げない者がある。
彼らのうちには、リズムある沈黙をたもって
精神が宿っているのだ。
道端や市場で友だちに会うとき、
あなたのうちなる精神に導かせて
唇と舌を動かしなさい。
あなたの声の内なる声に
友の耳の内なる耳に語らせなさい。
なぜなら友の魂はワインの味をおぼえるように
たとえ色が忘れられ、器が失せた後でも
あなたの心の真実をおぼえつづけるだろうから。


             ハリール・ジブラーン
posted by 千晴 at 22:27 | 大阪 ☔ | Comment(4) | TrackBack(0) | 響いた言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
う〜ん…。考えさせられてしまった。

なるほど、このハリール・ジブラーンさんって何者なんでしょうか。

感動しました。
Posted by gasagoso at 2006年03月19日 11:52
ね、なんだか魂に染みとおるような、繰り返し、じっくりと読みたくなる詩だと思いました。
ハリール・ジブラーンはレバノン生まれの詩人だそうです。
Posted by 千晴 at 2006年03月19日 22:06
沈黙とおしゃべりの問題は、たとえばOSHOなんかにも深い洞察と行法があります。でも「リズムある沈黙」というのはいい言葉ですね。自分の内に「沈黙」という空間を広くもつことは、<自由>を獲得するための条件のひとつだという気がします。
Posted by SUNYA at 2006年03月29日 12:53
SUNYAさん、コメントありがとうございます☆
OSHOというのは人の名前なのですね?
初めて聞いたのですが、少しネットで調べてみたら、いろいろと興味深いことばを語ってくれているようでした。
今度また聞かせてくださいね!

「リズムある沈黙」は、私にもなぜかリアリティを感じることばです。

沈黙を持つことは自由を獲得するための条件のひとつ・・なるほど、うん、そうかもしれない!!

Posted by 千晴 at 2006年03月29日 16:54
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